今回より購入の決め手は、「重視した」~「重視しなかった」までを4段階で評価していただき、複数回答にしていただきました。
これまでは最も重視するものを1つだけ選ぶ方式でしたが、選択軸は複数お持ちの先生いらっしゃることを考慮したものです。
結果を見ると、3位までは例年と傾向は変わらず「サポート体制」を挙げた先生が46%と最多となり、次いで「価格が安い」
(31%)「カスタマイズ性」(29%)となりました。
変化があったのは、昨年まで決め手の最下位だった入力時間の短さが4位になったことです。最重要視はしないが、日々の診療への
影響が大きいため、入力時間はできるだけ短い方が良いとお考えの先生が多いようです。
また、決め手ごとに導入後の満足度では、最も高かったのは「カスタマイズ性」の87点(100点満点中)でした。
「サポート体制」が決め手になった
先生の導入後平均満足度
84.6 点(100点満点中)
診療時間中に電子カルテに万が一トラブルが起これば、診察を一時的に中断しなければならないケースもあり、経営への影響も小さくありません。電子カルテは長期間にわたって利用するシステムだからこそ、何かあったら素早く対応してくれるか、どのような各種サポートが受けられるかなどは導入前に必ず確認するべきポイントと言えそうです。
先生のコメント
・バックアップする人とシステムが、整っていた /耳鼻咽喉科
ー富士通 (HOPE EGMAINシリーズ)
・遠隔サポート体制などは非常に助かっています。またレセプトチェック時間が大幅に短縮されました。 /皮膚科
ーパナソニック ヘルスケア(旧三洋電機) (Medicomシリーズ)
・サポートがしっかりしていると思う /内科
ーシィ・エム・エス (Doctor’s Desktopシリーズ)
「価格が安い」が決め手になった
先生の導入後平均満足度
83.6 点(100点満点中)
開業時の初期投資はできるだけ抑えたいという考える先生も多く、価格が安いことも導入の大きな決め手となっているようです。価格は導入時に支払う初期費用(イニシャルコスト)と保守やサポートなどにかかる運用費(ランニングコスト)のトータルで検討する必要があります。特にランニングコストは継続的にかかるため、後々の経営的な影響も大きくなります。
先生のコメント
・値段が安く維持費もリーズナブルだ /内科
ーダイナミクス (Dynamics)
・保守費用の支払い方が他社になりやり方 /内科
ーEMシステムズ (Medical Receptyシリーズ)
・将来のソフト更新が安かった /形成外科
ーシィ・エム・エス (Doctor’s Desktopシリーズ)
「カスタマイズ性」が決め手になった
先生の導入後平均満足度
87.1 点(100点満点中)
診療科や診察のスタイルによって電子カルテに求める機能は異なります。先生の要望を全てかなえられるわけではありませんが、ご自身の使いやすいようにカスタマイズできるかは日々の診察の効率にも関わって来ます。また開業時には将来必要になるであろう機能に対応できるかも検討される必要があるでしょう。
先生のコメント
・操作性が良く、カスタマイズにも柔軟に対応 /小児科
ーユヤマ (Brain Boxシリーズ)
・カスタマイズが思ったより簡単だった /整形外科
ーダイナミクス (Dynamics)
・自らの要求を一部は自分なりにカスタマイズできること /内科
ーEMシステムズ (Medical Receptyシリーズ)
「入力時間が短い」が決め手になった
先生の導入後平均満足度
83.9 点(100点満点中)
1人当たりの入力時間が短いという項目は、今回初めて4位になりました。毎日多数の患者さんを診察するわけですから、1回あたりの入力時間が短くなれば、多くの患者さんを診ることができるため、医院経営へのインパクトも大きくなります。また待ち時間が短くなり、患者満足度の向上も期待できます。
※機種名は2017年2月1日現在
【アンケート概要】 |
対象 : |
m3.com 医師会員で、2013年以降に電子カルテを購入された開業医 |
調査方法 : |
m3.com 医師会員向けインターネット・アンケート |
調査期間 : |
2016年12月 |
サンプル数 : |
500件 |
電子カルテ総特集最終回は2月16日を予定しております。
m3.com開業・経営では、電子カルテに関して先生が重視するポイントに絞った機種を専属コーディネーターがご紹介するサービスもございますので、お気軽にご相談ください。