2014/06/19 X線撮影のデジタル化
従来より多くのクリニックでX線撮影は行われてきましたが、近年、大病院だけではなく、フィルムレス・ワイヤレスタイプの製品を導入するクリニックが増えています。
本特集では、デジタルX線撮影機器のリーディングカンパニーのコニカミノルタ ヘルスケア株式会社と、導入された先生のインタビュー等を通じて、クリニックにおけるデジタルX線撮影機器の利便性や重要性を探っていきます。
ご存じの通り、この四半世紀でX線撮影は大きく変わってきました。フィルムを使用して、自動現像機で現像する、一般的にアナログ(フィルムスクリーン)と言われるシステムから、イメージングプレートを使用し専用の読取装置を通すことでデータ化して画像を表示するCR(Computed Radiography)へと変わり、最近ではDR(Digital Radiography)と呼ばれるシステムも多くの病院様へ普及し、ほとんどの病院様がデジタル化されております。
対してクリニック市場でもデジタル化は進んできましたが、まだ自動現像機を使用されている施設様があります。しかし、各メーカーの自動現像機の製造が終了していることもあり、今後はよりデジタル化が促されると考えております。
近年では、CRの普及初期にデジタル化された施設様はDRへの更新がなされるケースが非常に多くなってきております。まずは下記のグラフをご覧ください。なおこちらのグラフは、DR/CRの2011年度導入台数を「1」とした場合のグラフとなっております。
ご覧の通り、弊社実績として、クリニック様では現在主流であるCRは少しずつ導入が減ってきており、DRの導入台数が非常に伸びております。DRはCRに比べて「高画質」「被ばく線量の低減」を実現し、読取装置も不要のため、連続撮影(即時表示)が出来ることで特に整形外科様では大幅な業務効率化に繋がります。近い将来クリニックのデジタル化の主流はDRになると考えております。
それでは実際に新規開業時にDRを導入された先生の事例を見てみましょう。
撮影台のそばに置き、いつでも簡単に持ち運びができる。
撮影室の窓からモニターを確認することができる。
膝のスカイライン撮影。AeroDRを固定して置くことで、患者さんの負担を軽減し、半切サイズでの撮影も可能に。
明るく開放的なエントランスや洗練されたインテリアデザインから、斉藤究院長の並々ならぬこだわりが見えてくる「さいとう整形外科リウマチ科」クリニック。開業は学生時代からの夢だったという。「このクリニックの設計コンセプトは『患者さんが元気になるための場所』。開口部をできるだけ広くとって閉塞感を排除した明るい待合室やラウンジでリラックスしながら、少しでも気持ちを前向きに持って、病気と向き合ってほしいと思っています」
待合室の壁面には映写用のスクリーンが設えてあり、講義室としても活用できる設計だ。「先日、20~40代の若いリウマチ患者さんを対象に講義を行いました。脚の痛みもあり、活動的に動けない方が多いので、この機会に楽しんでいただこうと思い、講義の後にはミュージシャンによるミニライブを開催しました。皆さんにとても好評でした。患者さんの生活に変化や潤い、刺激を与えるためにも、こうした試みを今後も積極的に催していきたいと考えています」
そんな斉藤院長が撮影作業をスムーズに行うために導入したのがFPD搭載のDR装置だ。
「開業するにあたり、先輩医師からさまざまな情報をいただいき、FPDを導入されている施設も見学しました。画像表示が早くて使い勝手がいいな、という好印象を持ったのですが、一方で高価な装置を当院で使いこなせるのかという思いもありました。ところがしばらくして、間取りの関係上、撮影室と操作室の動線が思うほどスムーズでないことがわかり、DR装置の導入へ目が向いたのです」
整形外科やリウマチの患者さんは、1人あたりの撮影枚数が多い。そのため斉藤院長が最終的に選んだのはコニカミノルタのカセッテタイプDR装置AeroDRだ。
「何よりもワイヤレスという点がAeroDR導入を決めた最大の理由です。クリニックですと、技師さんが1人か、あるいはドクターが撮影も行っているというところがほとんどだと思います。AeroDRだったら何度も撮影室と操作室と行き来する手間が省け、しかも手軽に持ち運びできるので、1枚あれば次々に撮影できますから、クリニックに最適な装置だと思います」
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(外部サイト/コニカミノルタ ヘルスケア社のサイトが開きます)
斉藤先生の導入事例をご覧頂いてもお分かりになる通り、機器購入には、患者様へのメリットのほか、スタッフの工数や導線なども考慮する必要があります。
最後に、DRの導入をオススメするクリニック様のポイントをご紹介させていただきます。