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Vol.3 「こんなはずでは…」円満なクリニック継承(譲渡)で、院長まさかの誤算

「こんなはずでは…」円満なクリニック継承(譲渡)で、院長まさかの誤算

厚生労働省の調査(※1)によると、2018年の全国診療所数(民間経営)は約9万件、また60歳以上の開業医の割合は約半数にのぼると報告されています。人生100年時代、生涯現役を貫こうという高い志をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、医師であっても老いは平等に訪れます。やがて訪れる“いざというとき”のために考えておきたい引き際について、多くのクリニック継承(譲渡)を手掛けてきた医院継承コンサルタントの村田耕平氏に聞く本連載。今回は過去の具体的な事例(※2)を交えながら、クリニック継承(譲渡)のリアルに迫ります。

※1厚生労働省「平成28年医療施設(動態)調査」「平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査」
※2個人情報に配慮し、医院や医師が特定できないよう、複数の事例や一部フィクションを交えて紹介しております

「お父さんの医院は継げない…」娘に継承断られ

これまで、クリニック継承(譲渡)の概要についてお話を聞いてきました(Vol.1Vol.2)。今回は、クリニック継承(譲渡)の成功事例について、具体的に教えていただけますか?

はい、埼玉県で第三者に医院を継承をされた70代後半の内科医師の事例を紹介します。

埼玉県で第三者に医院を継承をされた70代後半の内科医師の事例

院長のA先生は30年以上の長きにわたり、奥様との二人三脚で地域医療を支えてきました。70代も後半を迎えたのを機に、県内で勤務医として働く30代後半の娘さんに継承を相談したものの「継ぐ気はない」と断られてしまったのです。

断られた理由は?

幼いころから、父は診療・母は事務仕事で夜遅くまで忙しく働く様子を見て育ち、自分には難しいと思われたそうです。また、そもそも専門科目が違う、というのもネックになったと聞いています。

以前もお話したように(Vol.1参照60代以上の開業医の先生の、後継者不在の割合は約7割に達しています。お子様が医師であっても、今回のように専門科目の違いや、専門性を極めたい・メリハリをつけて働きたい・リスクを取りたくないなど、考え方の相違により継承を断られるケースは少なくありません。

そこで、第三者への継承の相談にいらっしゃったのですね。

はい、従業員の方や、患者さんのことも考え、第三者への継承を強く意識されるようになったそうです。それで奥様に相談された際に「やっと私も楽になれるのね」と非常にポジティブな反応を得られた。奥様の後押しで意思が固まり、弊社で継承のお手伝いをすることとなりました。

継承希望者が複数…チェックすべきポイントは?

今回の医院は、首都圏からアクセスが良く、収益性も高い、買主のメリットも大きい案件です。さっそくメールマガジンでプロモーションを開始したところ数日で5名の医師の方から面談のご希望をいただきました。

前回(vol.2参照)、継承しやすい医院の特徴として“都市部では3000万円以上、地方では4000~5000万円以上の利益が目安”と教えていただきましたね。

はい。加えて「業績が落ちる前に相談してくれた」「譲渡スキームの条件を緩和してくれた(この場合は不動産の購入を絶対条件から外した)」「譲渡の実行時期に余裕があった(最大で3年後まで)」というのもプラスの要素です。

譲受を希望されている先生方は情報への反応も早く、中には「本気で対象医院の継承を考えているので、募集をストップしてほしい」というような熱意を見せてくれる方もいらっしゃいます。オーナーシップ(責任感)をもって患者や従業員を引き継いで貰うためには、医療法人よりも個人の勤務医を選択するのが最適なのかもしれませんね。今回も、5名の買主候補者の履歴書を吟味していただき、最終的に3名の方が面談へと進むことになりました。

複数の候補者のなかから、1人を選ぶのは難しいですよね、どこに注目すればいいでしょう?

とくにご確認いただきたい部分は大きく3つあります。1つめに、専門性。本当にクリニックを継げるだけの臨床的なスキルがあるのか、という部分です。2つ目に人柄。クリニックを任せても大丈夫な人間性なのか、また、従業員や患者さんとの相性も重要です。最期に経済条件、譲渡価格を適切に見積もって下さる方です。この3つについて、優先順位を考えながら、面接で判断をしていきます。

診療は実際にやらないと分からないという点で難しい部分も大きいですね

その通りです。面談にはコンサルも同席しますので、聞きたいことはとことん確認していただけるようサポートします。今回の継承では、「患者さんや従業員との相性」を重視して買主を決定し、今後の経営方針や譲渡後の関わり方まで、しっかり議論をしていただきました。

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円満な継承で…院長まさかの“誤算”

買主が決まったあと、スムーズな継承をするために、重要なポイントは何でしょう?

とくに意識していただきたいのは、患者さんへの引継ぎです。「ある日突然、院長が代わって新しい医師がやってきた。」これではなかなか患者さんは納得できないでしょう。定期通院されている患者さんが一巡するくらいの期間、目安としては1~2か月程度、買主同席のもとで診察を行い、患者さんお一人お一人を引き継ぐ時間を設けることをお勧めしております。これまで長く診てくれた院長から直接紹介された医師であれば、患者さんも安心して通院を続けて下さるでしょう。

今回のA先生も、約2か月の期間を設けて丁寧に引継ぎをされました。なかには「A先生に看取ってほしかった…」と涙ぐまれる方もいて、胸に迫る思いがあったようです。

ただ、色々なケースを拝見していると、患者さんも意外とドライなもので、別れを惜しんで下さるのは2割程度でしょうか。多くはあっさりと納得されます。ただそれはやはり、院長の意思決定に対する安心感もあってのこと。なかには、途中で引継ぎはすべて完了、新院長目当ての患者さんが殺到し、旧院長は暇を持て余してしまった…というような事例もあるようです。

うれしい誤算ですね。

やはり「若い先生が来た」というのは患者さんにとっても喜ばしいイベントなのでしょう。新院長の経歴によっては新たな専門領域や検査など、プラスアルファでの診療ができるようになります。何より、これから先の長きにわたり、継続的に自身の慢性疾患を管理いただける方が来てくれたわけですから。

ただ、第三者継承で医院を軌道に乗せていくためには、この引継ぎにちょっとした工夫が必要です。

引継ぎの工夫については次回、詳しくお話を伺います。

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【プロフィール】

村田 耕平氏 エムスリー株式会社 医院継承チームリーダー

ヘルスケア専門のコンサルティング会社にて、医療機関の運営・再生支援、自治体の医療計画策定支援、事業会社の戦略策定支援等に従事。その後、エムスリー株式会社にて医院の第三者継承支援に携わる。

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