2017/06/15 開業・経営コーディネーターが見た 医院開業成功事例 2017
m3.com開業・経営事務局では、コーディネートサービスをご提供しています。
このサービスでは、開業物件や電子カルテなど先生のご要望をお伺いし、専属のコーディネーターが先生と企業のご面談日の調整などをトータルでサポートします。今回は開業をご検討中の先生と日々お話をしているコーディネーターが、
先生とどのようなやり取りをしているかをご紹介します。
高橋佳寿美(たかはしかずみ)
得意なご提案:電子カルテ
出身地:千葉県
お1人目は、ORCA(オルカ)連動型の電子カルテを探されていた心療内科の先生です。その先生は、すでにORCA連動型電子カルテをお使いでしたので、使い慣れた操作性、情報移行の手間、日本医師会が運営している安心感、価格的なメリットなどの理由から、ORCA連動型に限定してデモ調整のご依頼をいただきました。
ただ、デモをお受けいただいた後に感想をお聞きしたところ、リアルタイムで電子カルテにレセコンの情報が反映できないなど、「もう一歩」というご評価でした。私は、先生のご要望を実現するにはレセコン一体型の電子カルテの方が適していることを改めてご説明差し上げました。その後、一体型電子カルテのデモを受けていただいたところ、こちらのほうが使いやすいということになり、一体型の製品に決まりました。
お2人目は、すでに開業されていた東北地方の耳鼻科の先生です。リフォームのご要望がありましたが、近所に見積依頼できる企業が少なく、リフォーム費用が適正なのか分からないというご相談でした。そこで、ご紹介可能なリフォーム対応企業を一覧でお伝えしたところ、企業の選択肢が広がり、良い判断ができたと感謝の言葉をいただきました。情報が少ないとお感じになっている先生には、お役に立てるケースがあるのだと実感しました。
先生にとって、本当にその選択をされたほうが良いのか第三者的に考えるようにしています。例えばご高齢の先生から新規開業に関するお問い合わせをいただくことがあります。そのような場合は、融資を受けて開業した場合の返済完了までの流れを考えて、先生には後悔のないご選択をしていただけるように努めています。
開業のご準備は時間がかかります。開業に向けて取り組み始めても、希望エリアでなかなか良い物件が見つからないなど、準備の段階で心が挫けそうになることも多いと思います。ただ、開業はご自身のキャリア、研究なども考慮して一つの大きなステップ、あるいは「夢」だとおっしゃる先生もいらっしゃいます。私は、そのような先生の夢を最大限のサポートをしたいと考えております。医院開業は、どれだけ多くの情報が収集できるかが重要ですから、どんなことでも気軽に聞いていただければと思います。
吉田朋広(よしだともひろ)
得意なご提案:開業物件、
内装・建築
出身地:埼玉県
お1人は、物件と内装をお手伝いした先生です。先生は開業希望エリアが明確だったため、そのエリアで物件を探されていました。そんな折、サイトに掲載していない非公開情報で希望通りの条件の物件が出てきたため、物件はスムーズに決まりました。
その後、内装のご検討になり、当初は地元でご関係があった工務店とお話を進められていました。しかし1社では不安とのことで、他の企業の見積を取りたいというご要望をいただきました。そこで私は、大手のハウスメーカーを中心にご案内しました。先生は大手企業は価格が高いだろうという印象を持たれていましたが、実際に面談してみると価格は大して変わらないことに驚かれていました。
さらに、同じ間取りでも、企業が違えば提案内容が全く違ったそうです。先生がお決めになった物件は、窓の大きさが特徴的でしたが、窓を全部ふさごうとする企業もあれば、窓を活かそうとする企業もあったようです。最終的に、大手のハウスメーカーに内装から看板までお願いすることになりました。先生のイメージでは、大手企業に相談しようというお考えはなかったそうですので、先生にとってよいご案内になったのかなと思います。
お2人目は、電子カルテを検討されていた精神科の先生です。その先生は、すでに開業コンサルタントが決定されていて、最初は「コンサルタントに任せているので、資料だけ送ってくれれば良い」とおっしゃっていました。ただ、そのコンサルタントさんはあまり電子カルテの知識をお持ちでないようで、先生も企業名をご覧になって有名な大手メーカーの資料を請求されたという状況でした。
先生と電子カルテについてお話ししていると、多機能・高スペックな電子カルテを求めていらっしゃるわけではないと感じました。そこで、コストパフォーマンスや、操作のしやすさに定評がある電子カルテを何機種かご紹介しました。結局、コンサルタントさんもご存じなかった私がご案内した電子カルテをご契約いただきました。
基本になりますが先生のご要望が何か正確に把握することです。ご専門、ご希望の開業エリア、時期、現在の職場の辞め方などについて、どのようなお考えかをお聞きしています。また、企業との面談を調整する際には、先生が企業から「されたくないこと」を伺います。例えば、開業予定がまだ先の先生に、企業側がお金の話をどんどん進めたり、積極的に営業されるのはあまり良い気がしないでしょう。
先生のご興味がある項目は、開業の全般的なお話しなのか、物件や医療機器など特定の部分にフォーカスしたお話なのか、優先度を付けてその通りに対応して欲しいと面談する企業にストレートに伝えるようにしています。あとはスピード感、迅速に対応するということも大事だと思っています。
開業はどの先生も初めてのご経験です。右も左も分からない状況で不安なことも多々あると思いますが、そんな先生にお役立ていただけるように、先生のご希望をしっかりとお伺いして、適切なサービス、企業のご案内をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。