2015/11/19 リースの仕組みと購入との違い
最近では医院の競争環境が厳しく、新規開業後に黒字化するまで相当の期間がかかるケースもあります。そんな時、手元資金をできるだけ確保する目的でリースを選択する先生もいらっしゃいます。「リース」(lease)は賃貸借を差し、文字通りリース会社から医療機器や電子カルテ、什器、備品などを毎月賃料を払って借りる契約のことです。これをリース契約と呼びます。リース会社は先生が借りる物品をメーカーから購入し、それを先生に貸している形になります。リースと購入の違いを簡単に表すと下記のような図になります。
■月々一定のリース料の支払いで機器が導入できる
リースの場合は毎月リース料のみの負担で高価な機器や設備を導入できます。また、使用コストが一定のため、原価の計算がしやすい点もメリットです。一方で、リース契約は購入する場合よりも利率は高くなります。通常5年間リース料を支払いますが、分割払いで購入したほうがトータルの支払い金額は安くなるケースもあります。
■最新の機器が使用できる
経済的耐用年数に見合ったリース期間を設定することで、最新の機器が使用できます。経済的耐用年数とは、その機器が満足に使用できる年数を差します。この年数が経過した後は、再度新しい機器のリース契約をする必要があります。一方で、購入は自分の所有物になります。お金を払うなら自分で所有したいと考える先生も多くいらっしゃいます。ただ、機器が古くて使えなくなった場合は廃棄または売却する手間があり、また再度新品の機器を購入する必要があります。
■固定資産税や損害保険を支払わなくて良い
医療機器などはリース会社の所有物になるため、先生は固定資産税の申告・納付や損害保険の契約・保険料の支払いをする必要はありません。一方で、購入した場合はこれらの税金や、保険が先生のご負担になります。