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買い手の先生が不信感を抱いた、売り手の先生の一言とは?

今回は、売り手の先生と買い手の先生の間で不信感が生まれてしまったケースをご紹介します。

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関東地方の内科外科クリニックを医療法人の形で経営されていた先生が、最終的には同じく関東地方で個人の医院として開業していた開業済みの先生に継承することになりました。弊社は仲介という立場から方針を出させていただきました。

どのような経緯で不信感が生まれてしまったのでしょうか。

案件を進めていく中で、売り手の先生と買い手の先生が面談をしていたのですが、そのときに売り手の先生が「早く譲って、第二の人生を謳歌したい」ということをおっしゃいました。買い手の若い先生からすると、譲渡の契約書を締結した途端に売り手の先生のやる気がなくなってしまい、クリニックの業績が落ちてしまうのではないかと懸念するきっかけとなってしまいました。

インセンティブを作ることで契約時よりも売り上げ増

なるほど、確かに譲渡契約を締結すると、ご高齢の先生は安心して少しペースが落ちてしまうという事例はありますね。その点はどのように担保されたのでしょうか。

譲渡代金を契約書に明記するのですが、その明記する金額を契約の締結のタイミングで決めるのではなく、そこから実際に契約をしてから譲渡までの間の経営成績に応じて判断するようにしました。要するに経営成績が落ちていなければ譲渡の金額はそのまま、経営成績が上がっていたら高く売却する、逆に経営成績が落ちていたら金額を下げる、というような、いわゆるインセンティブという形で譲渡価額の設定をしました。

なるほど。インセンティブ形式にすることで先生方のモチベーション維持も図られたんですね。そうすれば売り手の先生ももう一踏ん張りする理由ができますし、買い手の先生も経営成績が良い状態で引き継ぐことができますから、両者「WIN-WIN」と言えるかもしれませんね。

そうですね。実際この案件では、契約をしてから譲渡するまでの数ヶ月で、売り手の先生が頑張っていただいた結果、患者さんが増えて、実際にお譲りする金額は当初予定したところよりも増額という結果になりました。

こういったスキームを、専門用語にはなりますが、「アンアウト」と言います。いわゆる事業同士のM&Aでは、譲渡するまでの経営成績の増減によって価格も増減させるアンアウトというスキームをとることは多いのですが、医院の第三者継承の場面ではこのようなスキームアウトの方法を取ることはあまり多くないと思います。

しかし、今回のケースの買い手の先生が懸念されるように、どうしてもお譲りいただく先生方は高齢者の方が多く、お相手が見つかったところで気が抜けてしまうといったケースも考えられなくはないため、今後このように第三者継承の場面でアンアウトのスキームをとるケースは増えてくる可能性が考えられます。

診療方針やスタイルは売り手の先生に合わせていくのがオススメ

この案件以外にも、売り手の先生と買い手の先生の間で考え方の違いなどから齟齬が発生するケースはあるのでしょうか。

買い手の先生と診療方針の違いによって売り手の先生が不信感を抱いたケースもありました。それと合わせて外来診療経験が少ないことに対しての懸念も感じていましたね。

その際は、診療後にお互いの診療についての意見交換を行い、最終的には、売り手の先生の診療方針を踏襲するという形でお話がまとまりました。やはり継承して引き継ぐのは売り手の先生の患者様になるため、結果的には患者離れも防ぐことができたケースなのかなと思います。

あとは買い手の先生と売り手の先生の考え方の違いで一番多いのは、診療報酬の違いですね。診療報酬の違いでうまくまとまらなかったケースもあります。しかし、引き継ぐのは売り手の先生の見てきた患者さんや、そこでサポートしていた従業員の方々なので、基本的にはこういった診療方針の違いがあるケースにおいては、売り手の先生の考え方や方針を踏襲していただきながら、少しずつ買い手の先生の診療方針やスタイルに変えていくというのが多いかなと思います。

他にはどんなケースがあるのでしょうか。

従業員の方に対する買い手の先生の態度を見て、売り手の先生が不信感を持たれたというケースがありました。実際に開業されるまでの間に後継者の先生が住民の方に挨拶したり、雇用契約の見直しの調整をされたのですが、その際に給与や業務内容についての大幅な変更の打診をされたり、売り上げについて言及をされたようでした。おそらく買い手の先生としては、自分が経営するクリニックになっていくことで「頑張っていこう」というのをお伝えしたつもりだと思うのですが、今まで従業員に売り上げを上げていくぞというようなことを求めたりする先生ではなかったため、非常にギャップを感じたということです。売り手の先生からすると、一緒に働いてきた大切な従業員に対して色々な思いがあったため、改めてその想いを買い手の先生にお伝えし、寄り添った対応をしていただくことをお願いしました。

継承されるお相手の売り手の先生に対するリスペクトはもちろん必要ですが、売り手の先生は、従業員や患者さんを大切にされている先生方が多くいるので、そういった部分に対して敬意を抱くことも同じくらい必要なのですね。

継承案件の場合、売り手の先生は2、30年近くやってこられた従業員の方や患者さんがついているので、継承の直後から売り手の先生とは全く違うスタイルでやるといったような、急激な変化はおすすめができないと考えています。売り手の先生と上手く相談しながら、徐々にご自身の経営スタイルを当てはめていくのが、事業や患者さんとの関係性を鑑みてもいいのかなと思っております。

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