2012/07/26 心電計選びのポイント
第2回は心電計の購買選定基準について触れました。第2回に続き、今回は心電計についてさらに深く特集していきます。
前回、購買検討時の選択優先順位は「1位:操作が容易」「2位:解析機能付き」「3位:電子カルテ等と連携可能」でした。今回はこの3点について、どのような視点で検討すれば良いのかを心電計メーカーへ伺ってきました。
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![]() クリニックでは看護師さんが操作される場合がほとんどです。操作が簡単である事はもちろん、画面の見やすさ、記録紙のサイズ、バッテリー持続時間等、ご施設の使用環境に適した心電計を選ぶことが大切です。 ![]() 操作される方の目線で検討されるのもお勧めです。心電図検査においては、複雑な操作を余り必要としないですが、電極の装着に手間取る方が多くいらっしゃるようです。機器の操作性だけでなく、電極や心電図コードなどに工夫がされているかなども確認が必要ですね。 |
検査データの運用管理もチェックポイントです。PDFなど一般的なファイル形式で検査データをパソコンに保存できるモデルも発売されています。
記録紙のランニングコストも考慮しておくべき点です。最近では画面に解析結果まで表示可能なペーパーレスの運用に適した心電計やPCにインストールするタイプもあり、施設のプリンターで印刷する事が可能です。
![]() 現在の心電計は9割が解析機能付きです。基幹病院や臨床試験機関などで使用される高精度の心電図解析プログラムを搭載したクリニック向けモデルも登場しています。循環器専門外の先生方には心強い診断サポートとなります。 ![]() 心電図の判読に熟知した循環器専門医にとっても、高精度の解析機能を搭載した心電計なら、見落としやすい心筋梗塞の疑いを的確に診断するためのスクリーニングとして有用です。 |
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検討の際に、高精度な心電図解析技術が要求される国際規格IEC60601-2-51適合であれば安心です。信頼性の高い心電図検査を身近な医療機関で受診できることは、患者さんの安心にも繋がります。
小児の心電図は年齢によって正常範囲が異なるので、年齢を考慮した精細な解析機能をもった心電計を選べば、学童検診など活用できる場面が広がります。
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![]() 電子カルテの運用状況によって仕様が変更される場合が多いので、連携費用も導入前に確認しておくと良いと思います。ビューワーによる連携や心電図を画像ファイルとして保存するなど様々な運用方法がありますが、電子カルテメーカー、医療機器メーカー双方に確認しておくべきです。 ![]() PDFなど一般的なファイル形式で検査データを出力できるモデルを選べば、電子カルテ等との連携にコストをかけずに、リーズナブルなデータ運用が可能となります。 |
画像診断機器と違ってDICOMのような共通フォーマットの無い心電図データでは、ビューワーソフトを介して電子カルテ等と連携するのが一般的です。PCインストール型の心電計を選べば、専用ビューワーやサーバーを必要とせずに、低コストでネットワーク構築が可能です。
<取材協力>
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 PCS事業部 石出 剛久 氏
三栄メディシス株式会社 医療機器事業部 ご担当者様
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医療機器承認番号:222AABZX00002000 |
【アンケート概要】
対象 | : | m3.com会員医師会員 |
調査方法 | : | m3.com医師会員向けインターネット・アンケート |
調査期間 | : | 2012年5月18日 |
サンプル数 | : | 206件 |