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2011/07/15   開業後の診療圏調査のススメ

診療圏調査の意義や、その実際についてお伝えしてきたこのシリーズ。最終回のテーマは、「開業後の調査」です。
開業前に行う診療圏調査は、エリアの現状を的確に捉えることで、これから医院が置かれるであろう経営状況を予測するためのものでした。では、開業後の診療圏調査には、どのようなメリットがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

1 開業後の診療圏調査がなぜ必要か環境は時代とともに変化する

前回示したアンケート調査から、開業後の診療圏調査はほとんどのクリニックで実施されていないという実態が見えてきました。
その理由としては、医科は一般的に余程のことがない限りそれなりの来院数を確保でき、まずまずの経営ができた過去があり、調査する必要性を感じにくいということが挙げられるでしょう。
しかし当然ながら、クリニックを取り巻く環境は時代とともに変化します。たとえば開業した3年後に新たに病院が開設されているかもしれませんし、新しいマンションができるかもしれません。区画整理が行われることもあるでしょう。そういったことが、患者層の変化をはじめクリニックに少なからず影響を及ぼすことは確かです。

定期的な診療圏調査で地域を「定点観測」

定期的な診療圏調査で地域を「定点観測」さらに長い目でみれば、人口構造そのものが大きく変化することもあります。
よく知られた例が、多摩ニュータウン。できた当初とそれから30年余りが経った今とでは、高齢化が進んで街の様相が大きく変わりました。そうなると、医療ニーズそのものも180度変わってきます。当初は小児科や産婦人科が大いに賑わいましたが、今となっては需要はほとんどなく、高齢者医療にニーズが集中しているのは周知の通りです。
クリニックを取り巻く環境は常に一定ということはあり得ません。開業後の診療圏調査は、そのような地域の変化を常に捉え、医院経営を地域のニーズに合ったものにするための、いわば「定点観測」のようなものだと言えるでしょう。

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 開業後に行う調査のメリット
実データに基づいた的確な分析ができること

開業前と後との診療圏調査の大きな違いは、開業前はあくまで見込みに過ぎず、開業後であれば実データに基づいたより的確な分析ができる、という点にあります。
確かに患者は来ているけれど当初の見込みとは違っていた、ということはよくあること。たとえば、想定していたエリアからの患者が来ない、あるいは見込んでいた患者層が微妙に違っていて、小児は来るのに大人の受診が意外に少ない、といったようなことです。
なぜそのようなことが起こるのか。開業後の診療圏調査の最大のメリットは、このような問題を実際のデータに基づいて詳細に分析できることにあります。当初の見込みとの違いを知ることで、将来に向けた経営上の課題がよりクリアに見えてくるのです。


その先の打ち手を考える

最も考えなければならないのは、「ニーズがあるにも関わらず、患者が来ていない」という場合。理由には、さまざまなことが考えられます。たとえば、そもそも住民に十分に認知されていないこともあるでしょう。

【ケース1】ニーズがあるはずの特定エリアからの患者が極端に少なかった 【ケース2】離れたエリアからの患者が少ない 【ケース3】小児の受信は多いのに子供を連れてくる成人女性の受信が少ない

このように、開業後の診療圏調査によって、自院の課題を知ることができる。弱点がわかってこそ、それを克服するための「打ち手」をさまざまに講じることができるのです。

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変化するニーズに応えていけるクリニックに

このように、診療圏調査のデータから自院の経営を見直していくと、提供する医療の中身以上に、さまざまな条件が患者の動向を左右することが、見えてくるものです。
定期的に診療圏調査を行うことはすなわち、地域の人々のニーズがどこにあるのか、それに対して自院に足りないものは何か、ハードとソフトの両面から、常に確認していく作業でもあります。
時代が変わっても地域のニーズに常に応えていけるクリニックであるために、このような取り組みを続けることは、自院にとっても患者さんにとっても、決して無駄ではありません。

<取材協力>
積水ハウス株式会社 医療・介護推進事業部 山内浩二さん      株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー 中澤宏紀さん

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